こんにちは!
今日はいつものアイオワ州からではなく、ミズーリ州セントルイスでのお話をお伝えします。

ここアメリカでは、11月の第4木曜日を“Thanksgiving Day(日本語で感謝祭)”と呼び、「収穫を感謝する日」として祝日になります。
そしてこの日は親族や普段は遠くで暮らしている家族が皆集まり、一同に会して伝統料理をいただきます。またその木曜日から日曜日までの4日間は連休になる企業や学校も多く、さながら日本のお正月のようです。

そんな時節、当初は特に予定はなかった私たちですが、知人の勧めで、ミズーリ州のセントルイスまで足を運ぶことにしました。

セントルイスはミシシッピ川とミズーリ川の合流地点に位置する商業都市です。
中心には数々の観光名所があり、また観光客だけでなく、地元の人々も楽しめる街として賑わっています。
そして都市として振興を遂げる以前には、南北戦争などアメリカ独立の歴史と共に歩んできた地域でもあります。

そんな街の発展に、こちらセントルイス・ユニオンステーション(旧セントルイス駅)が大きく関わってきたようです。

駅としての役割を終えたこの建物の中に、今では水族館やいくつかのアトラクションを構えている知り、ぜひとも足を踏み入れたくなって訪れました。
到着して車を降りたとき、ところどころに古めかしい雰囲気を残しつつ、明らかに相反した現代的なその建造物に、独特な雰囲気を感じたのを覚えています。

1894年に開業した旧セントルイス駅は、大戦中には金属やガラスでできた装飾品など建物の一部を取り除かれてしまいましたが、その後1978年頃まで、乗客が乗降する駅として運行を続けていたそうです。
そして最後の列車が去った後、この建物に一部リノベーションを施し、観光の名所として親しまれるようになって今日に至ります。
交通機関の主要中心地として運営されていた当時、1日に10万人以上の人々がこの駅を通過し、毎日が大混雑だったそうです。
こんなふうに歴史を知ると、随所に見られたノスタルジックな雰囲気にも納得がいきます。
自分が生まれるよりも前からここにあって、人々の生活に欠かせないものだったこの駅の中を、「ここはプラットホームだったのかな?」なんて想像しながら歩いていたら、なんだか不思議な気持ちで一杯になりました。

それでは施設の中の一部を簡単にご紹介します。

1つ目はアクアリウム。
館内では現代アートを取り入れており、魚たちのいる場所にたどり着く前に、ここでイルミネーションと共にお出迎えされます。まるで海の中にいるような気分になります。

次はロープクルーズです。
巨大な建物に入ると、その広々とした天井にはロープが張り巡らされていて、大人も子供もスリルとアドベンチャーを楽しんでいました。
天井を見上げたら、ロープを握りしめたターザンが頭上数十メートルを通りすぎていく姿を想像していただければと思います。
残念ながら私はまだ小さい子供がいるので、参加はできませんでした。

こちらは、セントルイスの街並みを写真に撮ろうとすると、必ずや視界に入るといっても過言ではない、大きな観覧車からの風景です。

私たち日本人にとって観覧車といえば、とてもゆっくり回転していて、とりわけ最も高い頂上付近ではゆったりとした気持ちで景色を楽しんだりしますよね。
ところが、ここの観覧車といったらそんなイメージとはまるでかけ離れていて、回転がそれは速いんです!
だから、「あんなスピードで一体どうやって乗り込むのだろうか?」と思って見ていたら、なるほど、5サイクルごとストップし、乗客を全部入れ替えては再スタートしているようです。
ということは、乗り込んでしまえば5回頂上にやって来ることができて、つまり5回シャッターチャンスがあることになるんですね。ただし通過するスピードは速いですが(笑)。
このように高速かつ回転サイクルも一回ではないので、乗車する際はスタッフの方から、「何かあったらHELPボタンを押してね」と真顔で言われてしまいました。

先ほどの写真にも中央に小さく写っていた、ゲートウェイ・アーチです。
このアーチは高さ192m, 最大幅192mで、セントルイスのシンボルと言われています。
観光シーズンはこのアーチを見るためにやってくる観光客で設置されている公園が大混雑するほどだそうです。
私たちは移動し、離れた場所から写真を1枚パチリ。

最後はセントルイス動物園を。
この動物園はセントルイスの観光地人気ランキングで、輝かしくも1位にもなりました。
なぜそんなに人気があるのかと言えば、ひとつには無料動物園であること、そしてその規模の大きさ、また動物の種類がとても豊富であり、さらには至近距離で多くの生き生きとした動物たちを見ることができるからなんです。

一番印象的だったのは、柵の無いいくつかのエリアをガゼルたちが楽しそうにジャンプしていたり、一斉に不思議そうな表情でこちらを向いたりして観光客を楽しませてくれていたこと。
至近距離で活気あふれる動物を見ることができる動物園は珍しく、また他には温室の中で美しい蝶たちに囲まれ癒されるように歩けるエリアなどもあり、私たちはここで大変満足のいく時間を過ごすことができました。

もうすぐ12月ということで、クリスマスシーズン間近ということもあり、観光地の至るところでは、はやばやとクリスマスツリーやクリスマスデコレーションが飾られていました。
おかげでクリスマス気分も一緒に楽しむことができました。